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イタチ  夜の盛り場をわたりあるく風来坊

イタチの生態

イタチは全世界に20種、日本には5種、存在します。そのうち西日本にはニホンイタチとシベリアイタチ(チョウセンイタチ)の2種のみで、都会に生息しているのは主にシベリアイタチ(チョウセンイタチ)。

大きさ(体重)はシベリアイタチ(チョウセンイタチ)で、オスがメスの約2倍、ニホンイタチは3倍以上といわれています。

食物は主に動物でネズミ・両生類・爬虫類・鳥・魚・昆虫・甲殻類などを食べています。

単独生活が基本で交尾は年に1回のみ5頭以上出産し、ニホンイタチはメスのみが育児を行いますが、シベリアイタチ(チョウセンイタチ)はオスも手伝うと考えられています。 寿命はよく解っておらず3年程度といわれています。

生活パターンは一般的に夜行性と思われていますが、最近の調査によると夜行性、昼行性は場所にかなり影響され現時点ではまだよく解っていません。

現在、都会部にシベリアイタチ(チョウセンイタチ)の侵出により体の小さなニホンイタチが山間部へ追いやられているという考えもありますが、東日本の都会部(東京や横浜など)にはニホンイタチが生息しないことからして都会からニホンイタチを追ったのはシベリアイタチ(チョウセンイタチ)ではなく人間だとも考えられています。

イタチの仲間

シベリアイタチ(チョウセンイタチ) 【学名】Mustela sibirica シベリアンイタチ

昭和初、大陸からの毛皮用移入したものが逃げ出したといわれていますが広がりは近畿圏のみに限定、昭和20年代初、船便に紛れて北九州一帯に上陸、一時は日本海側は石川県、太平洋側は静岡県、九州は鹿児島県、四国は高知県まで広がりをみせましたが現在は日本海側は福井県、太平洋側は岐阜県までしか確認されていません。

近年、西日本の都会部で家屋内に侵入し多くの被害をもたらしているのはこのシベリアイタチ(チョウセンイタチ)であり、その原因は日本の住宅事情(特にサッシ・断熱材及び暖房機器の普及による保温性)だといわれています。

(オス)体長 36cm前後 体重 700g前後

(メス)体長 30cm前後 体重 350g前後

ニホンイタチ 【学名】Mustela itatsi ニホンイタチ

在来種のニホンイタチは明治に船便で北海道に侵入を機に一気に全国に広がりをみせました。 過去にネズミ駆除の目的で沖縄・奄美大島、及びサハリンにも導入されましたが現在、確認されているのは座間味・波照間、宮古島のみ。(奄美大島や西表島では絶滅した様子)

近年、山間部にはニホンイタチ、平野・都市部にはシベリアイタチ(チョウセンイタチ)といった棲み分け傾向ですが山間部の開発とともに、シベリアイタチ(チョウセンイタチ)が侵入してくる可能性が考えられます。

(オス)体長 30cm前後 体重 450g前後

(メス)体長 22cm前後 体重 150g前後

 

【補 足】

※ ニホンイタチはシベリアイタチ(チョウセンイタチ)よりも尾が短い。

※ 近年、稀にシベリアイタチ(チョウセンイタチ)とニホンイタチの雑種と思われる紛らわしい個体がみつかっている。(遺伝的にかなり違うので起こりにくく、1代限りなる可能性が高い)

 

その他、日本に現存するイタチの仲間

テン 【学名】Martes melampus melampusーーー【分 布】沖縄を除き、全国的に分布。 テン

テン 【学名】Martes melampus melampus

【分 布】沖縄を除き、全国的に分布。

【特 徴】頭胴長は約45cmで、尾長は約20cm。メス・オス同色で、オスが大型。夏毛と冬毛で体色が異なり、夏毛はやや黒ずんだ黄褐色の体毛で顔が黒く、冬毛は体毛が明るい黄体毛の黄色が強い個体をキテン、くすんでいる個体をスステンと呼ぶが、前者は、本州中部以北に、後者はそれ以南に多い。

【習 性】低山から亜高山(およそ標高500~1500m)にかけての森林などに生息し、特に沢沿いでよく見られる。木登りが上手。樹上をよく利用し、樹木があれば人家周辺にも良く出没する。最近では天井裏に冬の間、営巣し糞や騒音被害が増えている。

雑食性で果実や昆虫など様々なものを採食する。特に秋季には果実を多く摂り、糞の中にマタタビやサルナシなどの多くの果皮が目立つようになる。

 

アナグマ 【学名】Meles meles anakuma

【分 布】本州、四国、九州に分布。

【特 徴】頭胴長は約50cmで、尾短く約10cm。メス・オス同色で、オスが大型。体色はくすんだ淡褐色で頭部淡く、眼の周囲から頭頂にかけて黒褐色。ずんぐりした体型で、四肢が短く暗色。耳が丸く小さい。

【習 性】丘陵地から山地にかけての森林や潅木林などに生息。土中に巣穴を掘って集団で生活する。繁殖も土穴。夜行性で、日中は巣穴や藪の中に潜んでいることが多いが、特に、夕刻のまだ明るいうちに活動する個体を見ることもある。雑食性で地上で餌を採る。農作物に加害する場合がある。

 

その他、カワウソ、ラッコ、オコジョ、イイズナ、ミンク、などがいる。

 

 

イタチによる被害

イタチは11月中旬の周囲の気温が下がり始めた頃、家屋の天井裏などに食物となるコウモリ、ネズミなどを探しに侵入してきます。この頃は毎日、同じところに侵入するのではなく彼らのテリトリー内の餌場を数十ヵ所、転々と立ち回ります。

その中で断熱材など棲みやすい環境が見つかると営巣場所(一ヶ所に定めず、数ヶ所ある)にし、そこを基点に活動をします。

3~4月頃、交尾を行い1ヶ月ほどの妊娠期間へて出産、7月初まで子育てを普通、出産場所で行いますが、環境の変化や危険を察すると子供を安全な場所に移動させることもあります。8月頃までに成獣となった子供たちはそれぞれ独立生活を始めます。

夏の間は天井裏など家屋内が非常に暑く過酷な環境となるため一時的に人家への被害は減少しますが、晩秋から冬にかけてまた人家への被害が増加してきます。

 

  1. イタチは夜も活動するので、夜中に天井裏や壁の隙間を移動し、その物音が安眠の妨げとなり、精神的にも大きな負担となります。
  2. 天井裏、壁の中に使用されている断熱材の中に巣をつくります。せっかく断熱の為に敷かれている断熱材が荒らされ一部、効果が無くなることさえあります。
  3. イタチはダニ、ノミなどが寄生しており、彼らからはなれた個体が家屋内に繁殖、人への吸血被害に発展します。(特にノミ被害)
  4. イタチは縄張り意識が強く、天井裏の同じところに糞・尿をし不衛生な環境になるほか、ひどい場合には天井板にシミができたり尿がしたたり落ちてくることもあります。その臭いは強烈で特に梅雨時など強い動物臭で悩まされます。
  5. イタチは主に小動物などを捕獲して食べますが、捕獲後、安全性確保のため、巣(天井裏など)に持ち帰り食べる習性がありますので、小動物の死骸などが天井裏に放置され他の害虫発生の原因となります。(ウジ、ハエ、ダニなど)

 

 

駆除方法

イタチの駆除に関しては国の定めるところの『鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣法)』によって管理されているため、一般の方や駆除業者であっても薬剤使用での駆除や許可無く捕獲・処理することはできません。

そのことも熟知、考慮した上で安全かつ効率的な駆除が求められます。

  1. 忌避剤追出し駆除法

天井裏などにイタチが営巣していたり、侵入阻止をする前に特殊な薬剤や煙霧剤を使用して追い出す方法です。ただ、一時的な効果しかなく他の駆除の補助的な役割で用いたり侵入阻止が構造上の問題によってできない時に用いる場合もあります。

 

  1. 侵入阻止施工法(防除)

イタチが家屋外から侵入してくる穴を見つけ出し封鎖する方法。イタチは直径3cm程の穴があれば侵入してきます。足跡、形跡などを参考にしながら経験豊かなスタッフがそれを丹念に見つけ出し再侵入が無いように現場にあわせた材料で封鎖していきます。侵入口が判りにくい場合は蛍光粉末による最先端機器を使用した追尾調査も実施致します。

  1. 捕獲駆除法

建物が長屋的な建て方や築年数の古い家屋、その他いろんな理由で侵入阻止が不可能な場合があります。そんな場所にはイタチ専用の捕獲カゴによる捕獲駆除を実施致します。 ただ、捕獲カゴを設置するのではなく長年の経験から培ったノウハウを駆逐した資材とともに設置することによって当社ではイタチの捕獲率は100%を約束いたします。

尚、捕獲にあたってはその地域の自治体の定めるところによる申請が必要となりますが、それも当社が責任をもって行います。

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