ハチに刺されたときの対処方法
スズメバチなどの刺傷事故は国の調査の統計からみてみると、毎年30人を超える死者が
出ています。
巣にむやみやたらに近づかない事など、刺されないようにすることが一番なのですが、も
し、刺されたら。
まず、ハチの種類に関わらず、その場から速やかに立ち去るようにします。これは近くに
巣がある場合に集団で攻撃されることを防ぐためです。ハチの毒は水溶性であるので、応
急処置として刺された場所を水で洗い流しながら毒を血液と一緒に絞りだすことが大事。
ただ、口で吸っては口内の虫歯や傷などから毒が入るか可能性があるので絶対にやめてく
ださい。
ミツバチ の場合は毒嚢がついた針がそのまま残りますので早めに針を取り除くようにしま
す。
対症療法としては氷や水による湿布、抗ヒスタミン剤を含んだステロイド軟膏の塗布が効
果的です。症状の重い場合は抗ヒスタミン剤やステロイド剤の内服も効果的。
従来アンモニア水(尿)を塗布するとよいとされてきましたが、迷信であり実際には効果
がないことが現代の研究で実証されています。
なお、スズメバチに刺されて亡くなる場合、刺されて30分から1時間以内に容態が急変
することが多く、特に一度でも刺された経験がある人はハチ毒による過剰反応、アナフ
ィラキシーショック症状(ハチ毒アレルギー)が起きる場合があります。
(日本でハチ毒アレルギーの人は5~7%いるといわれています。)
アナフィラキシーショック症状(吐き気、むくみ、血圧降下、呼吸困難、意識喪失などの
症状)の見られる場合は生命にかかわる事態になることもあり、速やかに医療機関に行く
ことが重要です。